からだの森をゆく

伊藤キムダンスプロジェクト「Go-on」新緑の京都造形芸術大学にて。

すべての細胞がふるえ、うごめき、飛びまわる。

第1部は人間館にて、まるで美術館のように
彫像台に肉体をまじまじと見ながら、
ジャイアント・トらやんのある方向に進むと
ヒトケースに寺田みさこさん。

横に竹のジャングルジムにうごめく群れ。
その後ろに蝶と女たちを放した「蝶の間」
男を詰め込んだ「ヒトケース」
4人が囲む「食の間」床に敷き詰められた洋服に佇む女の「衣の間」
探偵団が歩きつぶやく。
時報が流れている。

第2部は春秋座の舞台上舞台にて。
森の中に迷い込んだ人間たちが、妖精になり、獣になり、男と女になり、
嵐にあい、地震にあい、それでも、森はにぎやかに息づいている。

京都への行き帰りに荻原浩著「オイアウエ漂流記」を読みながら
無人島の人間模様を重ねてしまった。
M