三陸海岸大津波

三陸海岸大津波 (文春文庫)

三陸海岸大津波 (文春文庫)

吉村昭著。明治以降繰り返し三陸海岸を襲った大津波吉村昭が記録している。
津波・海嘯・よだ=つなみ。明治29年6月15日夜8時、昭和8年3月3日午前2時、昭和35年5月23日午前4時発生のチリ地震から22時間後。いずれも夜であった。チリ地震では地震の揺れはなかった。前兆として、特定の魚が豊漁、井戸の水位が下がる、沖から大砲のような音が聞こえたとの記録。救援として、まず警察と陸海軍の出動。被服・食糧・救療班・避難所・死者埋葬の救助計画。天皇陛下からの御下賜金。雪の中の輸送確保。政治家の素早い動き。先人に学ぶものは多いが・・・。