I’m sorry,mama

桐野夏生の最新作「アイムソーリー、ママ」(ISBN:4087747298) を読む。腰巻には「かつて女であった怪物たちへ、そして、これから怪物になる女たちに捧ぐ・・・」とある。
主人公アイ子が挨拶でもするかのようにさらっと犯してします殺人行為。偶然が重なり必然となって迎える結末は・・・自分の存在証明を求めて繰り返す。
(生と死の境目がない)残酷な殺意が、現代の日本人の家庭の中に潜む病巣を抉り出す。まるで、クールジャズでも聞いているような読後感だ。